vol.1 まぼろしの邪馬台国
これから、T・ジョイ出雲の濱田マネージャーと今井書店ゆめタウン出雲店の細田とで、T・ジョイ出雲で公開される映画と、その原作についてあれこれ語っていきます。
第1回目は、吉永小百合、竹中直人主演『まぼろしの邪馬台国』です。

(C)2008まぼろしの邪馬台国製作委員会
「うちの映写スタッフも観てて泣いてましたからね(笑)」(濱田)
濱田:舞台挨拶もそうだったんですけど、何よりもね、映画の内容に関してもほとんどの皆さんがアンケートで100点をつけていただいて。
細田:映画をご覧になったお客様が、書店の方にも来られて「すごく良かった」と言われてました。
本もお買い上げになりましたね。
濱田:この映画を観て、何より僕自身がびっくりしました。良かったですよね。
うちの映写スタッフも(テストで)観てて泣いてましたからね(笑)。
細田:(笑)
濱田:原作がある映画って、原作と比較されたりしますけど、これはこれでひとつの作品が出来あがったなって思います。
細田:今回この本は原作ではなく、原案になってるじゃないですか。
だから自由に作れたんだろうなって。
濱田:これ(本の『まぼろしの邪馬台国 第1部・第2部』 講談社文庫)ができる裏側を観せたというか。
今でも宮崎和子さん(作者宮崎康平氏の妻。吉永さんが演じた役の方。)はご健在で、
その方にきちんと話を聞いて作ってますし。
で、東映の岡田社長が30年間温め続けてきた企画なんです。
本当に、全社的にも力を入れたっていうのが作品の中にも出てきてて、
細部にまでこだわって作りこんでるのが分かります。
街とか山だけじゃなく、島原の駅であったりとかね。
細田:映画の中で印象的な夕焼けのシーンが出てきたりしますけど。
濱田:このシーン(夕焼けの中の干潟。)を大事にしてるみたいなんですよ。
細田:本の中にも度々出てきますけど、邪馬台国のとか卑弥呼の字から干潟というのが重要だと。映画でも出できますけどね。

(C)2008まぼろしの邪馬台国製作委員会
監督・キャスト
細田:この映画の監督は堤幸彦さんですよね。
濱田:堤幸彦さんっていろんなジャンルの作品をやってるんですけど
あとはシーンごとにツッコミどころを入れてきますよね。
どっか笑かせようとしたりとか(笑)。
まじめ一辺倒ではないですよね。
細田:僕はこの映画を試写会で観せていただいたんですけど、
みんな結構クスクス笑ってましたね。

細田:出演してる俳優は、かなり実力派の人たちですよね。
濱田:ベテラン、名脇役を固めましたよね。江守さんとか、石橋さんとか。
ホントにこのお二人(吉永さんと竹中さん)を立てたなって思います。
吉永小百合さんに対して竹中直人さんって、観る前はすごいギャップがあったんですけど、
観てみると、「ああ、この役はやっぱり主演はこの二人だなって」かんじがして。
細田:宮崎康平さんって寡黙な、大学教授みたいな人をイメージしてたんですけど、
本の中で考古学者に対して結構キツい書き方で批判したりしてるんですよね。
その辺が竹中直人さんで合ってたかな〜って。
濱田:実際にこの宮崎さんに会ったことのある方に言わせると、竹中さんでピッタリだって言われますね。
吉永さんについて言うと、この映画で吉永さんの目の力とか、演技力といった魅力が
すごくクローズアップされたと思います。
細田:吉永さんは一歩引いた立ち位置でしたよね。
濱田:今までは吉永さんといえば一番前ってのが多かったんですけど、
今回は本当に一歩後ろに下がってる感じを本気で出してましたね。
吉永さんは竹中さんの演技を支えてたと思いますよ。
吉永さんの魅力
濱田:いや〜、吉永さんは綺麗ですよ。
細田:ここにも舞台挨拶で来られましたもんね。
濱田:ここに(この取材をしている部屋)いらっしゃいましたよ。
細田:あの舞台挨拶の日、うちのスタッフも行きたいって言ってたんですよ。
「みんなが綺麗だって言う吉永小百合さんを実際に見てみたい!」って。
これは女性が言ってました。
濱田:吉永さんのことを見たいって、結構若い人が言うんですけど、
吉永さんのことあんまり知らないはずなんですよ。
でも「会いたい」って(若い子に言わせるのは)すごいなって。
舞台挨拶はすごく順調にいって。まあ、こっちは必死でした(笑)。
前日はほぼ徹夜で、当日も朝7時半からリハーサル・・・。
全員がげっそりでしたね(笑)。
そのかいあって、うちに関しては(吉永さんから)100点をいただけました。
宮崎康平さんの魅力
細田:僕はこの宮崎康平さんって、この機会で初めて知ったんですよ。
濱田:おそらくほとんどの方がそうだと思います。
宮崎さんって、会社がコケようが夢のためにお金を遣ったり・・・と、
言ってみれば奇人ですよね。
でも自分の夢に人生を捧げたというのは、
第3者として見れば、すごく魅力的だと思います。
細田:色んな人に支えられてうまくいってますよね。
映画の中に出てきてない部分では、もっと色々と大変なことはあったんでしょうけど。
濱田:人ってものをよく見てたんでしょうね。
バスガールを作るにしても、会社は大反対をしてるのに、
街の若い女の子で、稼ぎが少ない子を連れてきて働かせてあげて。
で、結果的には成功してるっていう。感性で動く人、というか。
細田:かなり直感が鋭い人だったんだろうな、と思いますね。
「『まぼろしの邪馬台国』は白ご飯(笑)」
濱田:(笑)映画って宣伝が命だったりもするんですよね。
CM本数が何本かってとこで話題作かそうじゃないかが決まってしまいますが、
でも見てみなきゃ分からないですよね。
宣伝がうまくいった作品でも面白くないものはありますし、
逆に宣伝がそれほどでなくても観てみたら何ていい作品なんだろうっていうのもありますし・・・。
この作品はT・ジョイ出雲の濱田保証で、素晴らしい映画だ、と。
細田:濱田保証、つけますか(笑)?
濱田:はい、つけますね。
細田:例えば、これを星何個かで評価するとしたら、何個になりますか?
濱田:何個が限界なんですか(笑)?
細田:(笑)5つにしますか。
濱田:僕の考えでは5つあげてもいいと思います。
いきなり5つ星ってどうなのか、ってかんじですが(笑)。
ただ、観て欲しい作品ですよね。
観たほうがいいよ、とか観なきゃ損するとかじゃなくて、僕が観て欲しいなって思う作品ですよね。
全てが100点ではないかもしれないけど・・・、
観た人がどう感じるかを知りたいですよね。
面白くないと言ってくれてもいいんですよ。ただ観て欲しいっていう。
細田:これを若い人が観てどう感じるか、とか。
濱田:ひとつの基準になる映画だと思うんですよ。
日本っていう味はすごい出てるんですよ。
ハリウッド的なド派手な作品ではないと思うし。
風景とか文化とかもしっかり映してるし、
夫婦の絆とか伝えたいものもすごく分かりやすい。
そういったものがストレートに伝わってきてどう感じるか、僕が興味がある。
細田:これ、観られた感想をコメントとかぜひ寄せてもらいたいですね。
濱田:はい。観た感想が知りたい。
「これは何てつまらない映画だ」という方は、逆に一緒に飲みに行きましょう、と(笑)。「どこがですか?」と(聞いてみたい)。
それは一つの意見であって、別に悪いことじゃないし。
細田:これはもう伝統的な邦画の系統であると言っていいですか?
濱田:言っていいと思います。
かといって時代劇であったりとか、そういうものではないですね。
今の日本の映画の撮り方でその時代を撮ったっていうのがはっきり分かる作品ですよね。
細田:例えば昔の監督の作品で近いものがあったりしますか?
濱田:いや、これは今の監督さんの映画ですよ。
昔の監督さんはこういう映画ってのは撮らなかったと思います。
逆にこういう映画が見直されてる気がするんですよ。
『うん、何?』であるとか。風景の中で人を映す、
人があっての街やとか歴史やとか文化である、そういうものを出してくれる。
・ ・・毎日ハンバーグを食べるのは嫌なんだけど、
これは白ご飯的な映画なので(笑)。
細田:白ご飯の映画(笑)!? なるほど(笑)。それでいきましょう(笑)。
濱田:これは白ご飯かな、っていう(笑)。
だから、すごく優しくて、最後まで飽きない。
逆に言えば、インパクトはないと捉えられるかもしれない。
でも、2回見ても辛くない。
細田:ああ、そうですね。それは感じますね。
白ご飯だからいつでも食えるし、何回も食えるよっていう(笑)。
濱田:(笑)すっごいインパクトのあるハンバーグとかステーキも、毎日出されると嫌になる。
そういう意味では白ご飯かな、と(笑)。
細田:じゃあ、今回のタイトルは「『まぼろしの邪馬台国』は白ご飯的な映画である」でいきましょう(笑)。
濱田:僕がそんなことを言っていいのか(笑)。
細田:いやいや、これでいきましょう(笑)。
濱田:僕が感じた感想ですよ(笑)
細田:いや、でも観られたら皆さん納得されると思いますよ。「あ、白ご飯だ」って(笑)。






この記事へのコメント
吉永さゆりさん来店されましたね!!
お会いできませんでしたが・・・
これから出雲で公開されるもので、本と映画セットでオススメのものはありますか?
吉永さんが来店された時は、書店の方に「舞台挨拶を見た。原作の本が欲しい」と言ってお買いまわりになるお客様が結構いらっしゃって、とても嬉しかったです。
吉永さん、お会いしたかったです・・・。
『プライド』
一条ゆかりの人気コミック(集英社刊)の映画化。
一条ゆかりはたくさんのマンガを描いてますが、「これが代表作になるのでは?」と言う方もいるくらいの傑作です。
『旭山動物園物語 ペンギンが空を飛ぶ』
『まぼろしの邪馬台国』と同じように“原案”として『<旭山動物園>革命−夢を実現した復活プロジェクト』(角川書店)という本があります。
旭山動物園は一時とても話題になりましたし、この動物園に関する本はこの他にもたくさんありますよ。
『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳別れの手紙』
個人的に観たいな〜と思ってるのはこれです(笑)。
『チェ 28歳の革命』(中央公論社)という本が原作です。
キューバ革命の立役者の一人、チェ・ゲバラの映画です。
亡くなってから何年も経つのに、いまだにチェ・ゲバラは雑誌に取り上げられ、本になり、映画にもなります。大勢の人が惹かれるものを持ってる人なんですよね。
『余命』
2月から公開の予定ですが、谷村志穂『余命』(新潮社)が原作です。
子供をとるか自分の余命をとるか。妊娠した、乳がんにおかされたある女性の物語。
この前、試写会がありました。残念ながら機会が合わず、観ることが出来ませんでしたが、公開されたら観ようと思っている一作です。
すでに文庫になっているので、お求めやすいですよ。
たくさん紹介してくださってありがとうございます♪
以前旭山動物園の本を読んで、一度行きたいなと思ったんです。
そして映画も詳しいんですね!試写会いいですねぇ。
さっそくT-joyで、チェ・ゲバラのパンフレットを見つけて書店へ直行しました(笑)
原作の帯がついていた『革命戦争回顧録』を手に取りました。いつもとは違うジャンルの本ですが、新年の公開まで楽しみです♪
松雪さんの来店が気になりつつ・・・
また、今度オススメが見つかったら教えてください♪
また、早速、映画と本をチェックしていただいたみたいで、嬉しいかぎりです。
松雪さん、来店していただけるといいですね〜!
みんなで『余命』を盛り上げて、松雪さんを呼びましょう!